来年の介護保険法改正で訪問介護と通所介護の給付費縮小は見送りの方向!しかし更なる縮小案も!?

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来年の訪問介護・ディサービスの給付縮小は見送り

毎日のように介護保険改正についての速報が出てきております。
平成30年度報酬改定に向けての前段階となる来年の改正において、厚生労働省はひとまず訪問介護とディサービスの給付縮小は見送る方針です。
これは要介護1・2を「地域支援事業」に移すのかどうかという議論が端を発しているのですが、ひとまずは要支援1・2の地域支援事業の状況を確認してからにしようというものです。

地域支援事業とは

市町村が主体となって行う事業のことで、高齢者が暮らしている地域で自立した生活ができるように、その地域の実情に合わせ市町村が柔軟にさまざまなサービスを行えるようにするものです。
これは全国一律の介護保険サービスによる給付をやめて、財源の抑制につなげようとするのも狙いの一つです。
現在はその準備を進めている段階といえます。特に財務省では要介護1・2においても「地域支援事業」に加えることを強く提言しています。

財務省では

財務省では介護保険財源についてかなり切り込んできている状況です。
要介護1・2を「地域支援事業」に加えるということもそうですが、訪問介護の生活援助にも踏み込んでいます。これについては「生活援助の報酬が下がることで起こる弊害はこれだ!厚生労働省が検討する生活援助報酬下げについて」のなかでも記載しておりますので見ていただければと思いますが、生活援助自体を自費扱いにといったところまで切り込んでいます。


これに対して厚労省の反応は・・・

当然この財務省の提言では介護業界では大反発が起きています。
「現場の知らない人間が物事を決めるのか!」これがたくさんの意見です。
ただこの財務省の提言はあくまで膨らんでいる介護保険給付を抑制するための案。大事なのは厚生労働省の決定であるのは間違いなく、その動向に注目は集まっていました。
それが「来年の介護保険法改正で訪問介護と通所介護の給付費縮小は見送りの方向」ということになったのです。
ですが喜ぶべきことではありません。


新たなる厚労省の案

来年の改正については要支援1・2の状況を確認してからという方針が出されました。しかし平成30年度の介護報酬改定に合わせて給付費減額の方向性も見せているのです。
現状であまりにも人手不足であることから、人員基準を緩和しようとしています。ただ基準は緩和し、報酬を引き下げるという案が出ているのです。
この厚労省の案については引き続き注目しておく必要があります。


介護保険給付はどうなるべきか

まず間違いなくこれで人員の確保がスムーズになるというものではありません!現在混合介護についても議論されていますが(「介護保険「混合介護」の可能性を考える。介護保険再生のカギはこれだ!」」参照)、混合介護が生かされていくのは安定した給付費があってのことであります。ここを外して「介護業界にも市場原理を!」というのは明らかに間違いであります。

記事 井上歳行