訪問介護(生活援助)の報酬は下がるのか-平成30年介護報酬改定

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訪問介護(生活援助)の報酬は下がるのか-平成30年介護報酬改定

訪問介護の新しい資格制度?-平成30年介護報酬改定

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厚生労働省からの情報もそろそろ出だしてくる頃です。

本日も新聞やメディアを見ていますと、このような記事が出ていました。

訪問介護 掃除・洗濯など担い手基準緩和 厚労省(日本経済新聞)
訪問介護の担い手確保 研修期間短縮など要件緩和へ(NHK)
生活援助ヘルパー、資格要件緩和=訪問介護の新研修創設へ-厚労省(時事ドットコム)

これは、いずれも報酬改定の話がメインではないのですが、どういう内容なのか簡単に言いますと、生活援助を行うヘルパーの資格要件を緩くしようというものです。

現状では、介護職員初任者研修以上の資格を持っている人がヘルパーとして生活援助を提供することができます。

しかしヘルパーの人員も足りていない現状で、これから新しい人が130時間の研修を経てヘルパーになるのには無理があるために、短い期間で取得できる生活援助に特化した資格を作ろうとしています。

介護の担い手を少しでも増やしていこうとする気持ちの表れでもあるのですが、
「生活援助は専門性が低いから、資格によって報酬を下げてしまおう」
という厚生労働省の気持ちが透けて見えています。

厚生労働省の表側の意見としては、
「身体援助は体力的な面などから自信はないが、生活援助ならできる」
という主婦の方などがたくさんおられるはずで、そのような方を受け入れるための資格を作るべきだと言っています。

平成29年11月1日での社会保障審議会分科会で提案される事になったのですが、恐らくこれはそのまま了承され、2018年から始まる事になるように思います。

本当に新しい資格は必要?介護関連資格の現状はどうなっているのか?

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いま現在、介護関連の資格で、一般の人でも研修受講で取得することのできる資格は、「実務者研修」「介護職員初任者研修」となっています。

無資格の人が受講しなければならない時間が、
実務者研修 450時間
介護職員初任者研修 130時間
となっています。

実務者研修は、介護福祉士を受験するための要件となっていますので、受講者はとても多くなっているのですが、介護職員初任者研修の受講者数は全国的にどんどん低くなっているのが現状です。

そもそも・・・

実務者研修は無資格の人でも受講できますし、自宅学習3ヶ月、スクーリング6日間のみで終了することができるスクールもあります。

介護職員初任者研修では、自宅学習で認められる時間数は40.5時間。約90時間(約2~3週間)ほどはスクーリングを受講することになります。

これだけ比較すると介護職員初任者研修のほうが、取得することが難しいようにも思えます。もちろん実務者研修は医療的ケアなど専門的なケアがあることはわかるのですが・・・。

この2つの資格制度についても私は疑問を持っているのですが、さらに新しい資格ができてしまうということになるとどうなってしまうのでしょうか。

厚生労働省は生活援助を切りたがっている!

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厚生労働省は、そもそも生活援助に専門性など必要ないと考えています。家事援助になるわけですから、少しの介護知識さえあれば、自宅で家事を行う事など、自宅でやっていることの延長になるわけですから、専門性などはいらないと思っている現状があります。

今回の新しい資格制度はその布石なのは間違いないでしょう。

生活援助の報酬を下げてくる事になると思います。
逆に言えば、身体介護に関しては、報酬アップになるだろうと言われています。

ただ訪問介護事業所の援助内容を見ると、多くが生活援助になっているのだろうと思いますので、やはり総合的に見れば報酬減となる訪問介護事業所が増えるように思います。

「混合介護」に移行することが、厚生労働省の最終的な狙いであるのは間違いないでしょう。介護保険からそもそも生活援助を切り離したい。
こう考えているのは明白です。

厚生労働省の考える混合介護は、生活援助を完全に自費扱いにしてしまう事です。これをしてしまうと、恐らく倒産する訪問介護事業所がたくさん出てくることになると思います。介護保険事業所が必要なくなりますから。

生活援助は本当に専門性が必要ないのか

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ヘルパーを実際に行っている人や、介護関連の仕事をされている方なら分かりますが、ヘルパーがまったく介護の知識がなく家事援助を行う事など絶対にできません。

掃除や洗濯など、自宅でやっているようにしていれば良い、というわけではありません。

中には認知症の方もおられますし、さまざまな疾患を抱えている高齢者もたくさんおられます。
ヘルパーも専門的な知識がないと、何かの際に対処することができません。
家事援助の時間に、緊急的に身体介護をしなければならない時だって多いと思います。

急変などいつ起きるかもわかりません。

私自身は、新しい介護資格の創設から介護報酬減まで、すべてにおいて反対です。
ただしこれらの流れをみると避けられない状況であると思います。